原動機付自転車免許を取ろう!(原付免許)-正式名称・受験資格・費用・書類・取得の流れなど
2018/07/10
原動機付自転車は、一般的には「原付」「原チャリ」「原チャ」などと呼ばれていて、エンジンの総排気量が50cc(定格出力0.60kW)以下の二輪車(スクーター、ミニバイクなど)を指します。
発売当初は、軽車両扱いだったので運転免許は不要でしたが、現在は運転免許が必要になっています。
それでは、詳しくご紹介したいと思います。
この記事の概要
正式名称と略式名称または一般的な呼び方
道路交通法に記述されている正式名称は「原動機付自転車運転免許」で、略式名称または一般的な呼び方は「原動機付自転車免許」「原付免許」となっています。
履歴書や面接資料などの書類に記載する場合は「原動機付自転車運転免許」または「原動機付自転車免許」が一般的です。
原動機付自転車免許とは?
道路で原動機付自転車を運転するために必要な免許で、原動機付自転車以外は運転できません。
原動機付自転車免許は、普通自動車免許よりも低い年齢(満16歳以上)で受験することができ、自動車教習所などに通うのではなく直接運転免許センターまたは運転免許試験場に行って適性試験と学科試験に合格し原付講習を受講するだけで取得することができるため、比較的簡単に取得できます。
AT車とMT車の両方を運転することができます。
原動機付自転車とは?
- エンジンの総排気量が50cc(定格出力0.60kW)以下の二輪のもの。
- エンジンの総排気量が50cc(定格出力0.60kW)以下で、車室を備えず輪距が500mm以下の三輪以上のもの。
- エンジンの総排気量が50cc(定格出力0.60kW)以下で、側面が構造上解放されている車室を備え、かつ輪距が500mm以下の三輪のもの。
- 上記以外の総排気量が20cc(定格出力0.25kW)以下のもの。
上記のいずれかに該当するのが原動機付自転車(原付)です。
原動機付自転車(原付)の例
原動機付自転車の特長
- ナンバープレートは白地です。
- 信号などで交通整理がされている3車線以上ある交差点などでは自転車と同じように二段階右折が必要です。
- 最高速度は30km/hです。
- 乗車定員は1人で、2人乗りはできません。
- 高速自動車国道や自動車専用道路の走行はできません。
- 片側2車線以上の道路では、一番左側の車線以外の走行は禁止されています。
原動機付自転車免許の受験資格と適性試験、学科試験
運転免許の受験資格
年齢
- 満16歳以上です。
下記に該当する方は、受験資格がありません
- 運転免許の取消処分中、又は停止処分中の方
- 運転免許証の取消処分を受けて、取消処分者講習を受講していない方
- 取消処分に該当していたにもかかわらず、免許を失効してしまった方で、取消処分者講習を受講していない方
- 取消処分を受けていない方で、交通違反や交通事故で取消処分に該当する方
- 国際免許証による6ヶ月以上の運転の禁止処分を受けている方
- 無免許運転をして運転免許を取得できない期間が終わっていない方
運転免許の適性試験
下記の条件をすべて満たしているかを試験します。
視力
- 両眼で0.5以上。(矯正視力を含む)
- 片眼が見えない場合は、他眼の視野が左右150度以上で視力が0.5以上であること。(矯正視力を含む)
色彩識別能力
- 赤色、青色及び黄色の識別ができること。
聴力
- 平成24年4月1日から聴力試験は廃止されました。
運動能力
- 自動車等の安全な運転に支障を及ぼす身体の障害がないこと。
※上記に該当する場合でも補助装置などにより、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがないと認められれば受験できる場合がありますので、各都道府県の運転免許センターまたは運転免許試験場にお問い合わせください。
運転免許の学科試験
運転に必要なルールや知識などを習得しているかを試験します。
回答方法は○×方式で、問題数は48問出題され、そのうち2問はイラスト問題で1問につき3つの設問があり、3つとも正解して得点になります。
イラスト問題は3つの設問すべて正解で2点、その他の文章問題は1問1点の合計50点になり50点満点中45点以上(90%以上)が合格となります。
制限時間は30分です。
原動機付自転車免許(原付免許)を取得する方法
原動機付自転車免許取得時の必要な書類など
一般的な必要書類などをご紹介します。写真の枚数や各種手数料などが運転免許センターまたは運転免許試験場によって若干異なる場合がありますのでご注意ください。
- 申請書、受験票および質問票(運転免許センターまたは運転免許試験場にあります)
- 申請用写真2枚(撮影から6か月以内のもので無帽、正面、上三分身、無背景、たて3cm×よこ2.4cm、白黒・カラーどちらでも可)
- 運転免許証※持っている方の場合
- 本籍地(外国籍の方は国籍)記載の住民票(発行から6か月以内のもので個人番号が記載されていないもの)コピー不可※運転免許証を持っていない方の場合
- 本人であることが確認できるもの(健康保険証、パスポート、住民基本台帳カードなどのいずれか1つ)※運転免許証を持っていない方の場合
- 外国籍の方は、在留カード、特別永住者証明書など
- 原付講習終了証明書※事前に原付講習を受講されている方
- 取消処分者講習終了証明書(受験前1年以内のもの)※取消処分者講習受講対象者の方
- 眼鏡、補聴器など(使用している方のみ)
- 筆記用具(HB以上の鉛筆、ボールペン、消しゴムなど)
- 印鑑(認印可)
- 各種手数料
試験手数料:1,500円
原付講習受講料:4,200円
免許証交付手数料:2,050円
合計:7,750円
運転免許取得の流れ
一般的な原動機付自転車免許取得までの流れをご紹介します。手続きの順番などが運転免許センターまたは運転免許試験場によって若干異なる場合がありますのでご注意ください。
原付講習時は、長袖、長ズボン、運動靴など、運転に適した安全な服装が必要です。サンダルやハイヒール、スカートや半ズボン、半袖などは不可です。なお、ヘルメットは用意してありますので、ご自身で用意をする必要はありません。
1.必要な書類などを用意する
眼鏡やコンタクトなどを使用しているかたは忘れないようにご注意ください。
2.住民票が登録されている地域の運転免許センターまたは運転免許試験場へ行く
受験の予約はいりませんが、受付時間が各地域によって違いますのでご注意ください。
3.試験受付窓口へ行く
用意した写真をはり申請書、受験票および質問票を記入します。所定の金額の印紙を購入後、窓口で受付をすませます。
4.適性試験
視力・色彩識別能力など、条件をすべて満たしているかの試験を行います。
5.学科試験
運転に必要なルールや知識などを習得しているかの筆記試験です。学科試験の制限時間は30分です。
6.合格発表
学科試験が終了してから30分~1時間程度で合格発表があります。学科試験で合格したかたは、原付講習へと進みます。
7.原付講習
原動機付自転車免許取得時に義務付けられた原動機付自転車の運転に関する講習です。
内容は、実際の原動機付自転車に乗って操作方法や走行方法などの基本的な運転技術の実技指導と運転する際の心構えや注意点などの講義です。講習時間は3時間です。
8.免許取得
原付講習まで終了しますと免許証が手渡されます。氏名、住所、生年月日などの記載事項に間違いないか確認します。これで全ての手続きが終了です。
まとめ
原動機付自転車免許は、比較的簡単に取れる免許ですので、みなさん挑戦してみてはどうですか!
うまくいけば、午前中に試験を受けて午後には原付を運転しているなんてことも可能です。
以上、原動機付自転車免許のご紹介でした。
みなさんが運転免許を取得するときの参考になれば幸いです。